7月末、元財務官の榊原英資氏は、時事通信のインタビューにて「為替相場は「緩やかに円高の方向に進み、2023年末には1ドル=130円を切る可能性がある」という見解を示しました。2022年から続く円安傾向ですが、大手金融機関からは2023年いっぱいはそのまま継続するのではないかという見通しがされていましたが、ここにきて正反対の意見があがったことで話題を読んでいます。今回の記事では、2023年7月の為替相場の動きと円高傾向になると予想されるに至った経緯について解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
2023年7月は、日銀首脳の発言によって為替相場も大きく動きました。
相場が不安定となった原因の一つは、一部報道機関による日銀の内田真一副総裁へのインタビュー記事です。内田氏が「金融緩和の一環として導入している長短金利操作の見直し」について言及したことで、市場の政策修正に対する警戒感が高まって円高や金利上昇が加速、円相場は7月14日に一時1ドル=137円台前半に上昇しました。一方、20カ国地域財務相・中央銀行総裁会議などに出席中の植田和男日銀総裁は「物価目標達成見通しの前提が変わらない限りは全体のストーリーは不変だ」と発言すると、7月19日には139円台まで円安が進みました。
今回は榊原英資氏の発言が注目を集めましたが、そもそも榊原英資氏をご存じでしょうか。榊原氏は1995年~1997年まで国際金融局長も務めた元財務官です。円高懸念が高まっていた1995年、当時国際金融局長だった榊原氏が国家ファンドなども巻き込んで大量のドル買い介入を行い、円安相場への転換を実現したことにより「ミスター円」と呼ばれるようになりました。現在は、インド経済研究所理事長を務めています。
そんな榊原氏の発言だからこそ、より一層注目を集めたと言えるでしょう。
今後円高・ドル安傾向となり、2023年末にかけて120円台に突入すると予想する根拠の一つとして、榊原氏は、「アメリカ経済の減速と日本経済の成長率向上」をあげています。日本でもやっと物価の上昇が進み始め、「物価上昇率は持続的に2~3%になり得る。少なくともデフレは終わった。」と述べています。ただ一方で、ドルが一番優位な通貨であることに変わらず、アメリカ経済復活の可能性も捨てきれないため、今後も目が離せない状況です。
今回は、榊原英資氏の発言を基に、これから2023年末にかけての為替の動向について解説しました。
2023年末には1ドル=120円台に突入するのではという予想が出た以上、日本の不動産投資を始めるなら今がチャンスです。年末に差し掛かるにつれて円高が進んだ場合、損をしてしまう金額もどんどん大きくなっていきます。今のうちに、日本不動産投資の検討を始めてみてはいかがでしょうか。
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なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等については、お気軽にお問い合わせください。