前回のドバイ編Part⑧では、ドバイで有名な不動産会社(デベロッパー)をご紹介しました。各社異なった特徴があり、住宅の購入や不動産投資を始める際に役立つ内容だったのではないでしょうか。
まだPart⑧をご覧になっていない方はこちら
そして今回のドバイ編Part⑨では、「10年後のドバイ」をテーマに、現在も急激な発展が続くドバイの都市計画に焦点を当てて解説していきます。今回も、将来的にドバイで住宅を購入したい方や、不動産投資を始めたい方に役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
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2023年1月、ドバイのムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム首長が、総額1100兆円規模の大型都市計画を発表しました。貿易事業の伸長と外国投資の誘致によって、10年後には「世界の経済都市トップ3」入りと「世界の金融センターのトップ4」入りを目指すという内容です。2033年までに30万人を超える外国人投資家から、累計約22兆6800億円を超える投資を誘致するとしています。
また、ドバイは上記の計画に付随して、外国人誘致を強化するために2023年1月8日から1年間、30%の酒税廃止を行っています。未だ試験的な運用ではあるもの、完全に酒税廃止が決定すれば、外国人にとってはより過ごしやすい都市になるでしょう。日本人を含む外国人が、中東エリアへ移住することの大きな弊害の一つは宗教です。しかし、このようにイスラム教の縛りを緩和する動きがあることで、私たちがドバイで生活するハードルが格段に低くなります。
大型都市計画を発表したドバイですが、具体的にはどのような取り組みを行っているのでしょうか。今注目を集めている開発案件を3つご紹介いたします。
現在、ドバイのラ・メールで再開発工事が行われており、2023年末に新しくJ1ビーチがオープンする予定です。ラ・メールは、パーム・ジュメイラ近くに位置するビーチで、マリンスポーツを楽しんだり、休日には家族連れでお散歩したりなど、住民からも長く親しまれています。しかし、今回の再開発を機に、より発展したエリアに生まれ変わる予定です。具体的には、マリンアクティビティやリラクゼーションサロン、家族連れでお散歩できる遊歩道が整備されます。さらには、アメリカやフランスでも高評価を得た高級レストランも開店するようで、ますます盛り上がりのあるエリアになることが期待されます。
まだ計画段階ではありますが、約4万平方メートルの敷地内に本格的な月面コロニーを設置して、気軽に宇宙観光気分を楽しめるような施設です。カナダの「ムーン・ワールド・リゾーツ社」が手がけ、建設費は約7,000億円にまで上ると言われています。本施設内には、ウェルネスセンターやナイトクラブ、300戸の個人住宅も建設される予定であり、住宅の所有者はリゾート内の高級プライベートクラブのメンバーになることができます。月型デスティネーションリゾートは、米国やシンガポール、スペインなどの世界各国で建築予定があり、その第一弾としてドバイが候補に挙がっています。もし計画実行が決定して2023年に着工した場合、2027~2028年ごろにオープンできる可能性があります。
3つ目は、「ザ・ループ」と呼ばれる、空調システムが備わった全長93キロの持続可能な都市型道路です。この巨大な道路はドバイを囲うように設計されており、木や植物で覆われた「緑の回廊」を徒歩や自転車で移動することができます。世界で最もスマートなサイクリング・ランニング専用道路として機能させ、利便性の高い都市を目指しています。
このプロジェクトの発端を担うのが、URBというドバイを拠点に持続可能な都市開発プロジェクトを手掛ける企業です。同社は、ドバイの砂漠に「アグリハブ」と呼ばれる施設を建築する計画もあります。本施設には、農業に関する研究機関や、農場直送のレストランやカフェが併設される予定で、グリーン・ツーリズムのような非常に面白い取り組みを行っています。
一見すると、多数の高層ビルを建築してばかりで環境配慮に乏しいイメージを持ってしまうドバイですが、実は緑を大切にする環境に優しい取り組みを行いながら、経済発展を遂げているのです。
結論、ドバイは不動産投資先としても移住先としても非常におすすめのエリアです。
最近も、ドバイの不動産ポータルサイトを運営するZoom Property社が、パーム・ジュメイラ近辺の不動産価格が今後約15%上昇するとの見通しを発表したことで注目を集めました。現在も都市開発が進むドバイだからこそ、今後も不動産価格の上昇が見込まれており、不動産投資という観点でも魅力です。また、ドバイは単に観光地として経済発展を目指しているわけではありません。すでに述べた通り、環境にも配慮した過ごしやすい地域づくりを目指しておりますし、外国人に対するイスラム教の規制も徐々に緩和されています。したがって、用途は何であれ、ドバイに一つでも不動産を所有しておくことで、今後の生活もより豊かになることが期待できます。
今回は、今後のドバイにおける都市計画や具体的な開発案件をご紹介しました。将来的にも非常に可能性を秘めており、不動産投資先としても、移住先としても魅力的なエリアであると言えるでしょう。
そして、本記事で不動産投資ドバイ編が最終回となります。実は当初、ドバイ編は全5Partで完結予定する予定でした。しかし、読者様から大変反響をいただいたことで、急遽監修者とも打ち合わせを重ね、合計9Partという長期連載を行うことになりました。おかげさまで、ドバイが非常に魅力的であり、自信を持って皆様へご紹介できる都市であることを我々も再認識することができ、非常に楽しい企画となりました。いつも記事をご覧いただいている読者様には、この場をお借りしてお礼申し上げます。
弊社アイ・インターナショナル株式会社は、2023年からドバイを始めとする世界の主要都市に本格的に進出していく予定ですので、ぜひ楽しみにお待ちください。
世界各国に不動産ネットワークを持つ当社だからこそ、お客様のニーズに合わせた幅広い海外不動産の投資プランをご提案させていただくことが可能です。不動産投資に少しでも興味があるという方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。
なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等については、お気軽にお問い合わせください。