海外不動産投資初級編②初心者でも大丈夫!海外不動産投資のメリット4つ

海外不動産投資に関する情報を収集する中で、以下のような疑問を持つことはないでしょうか?

 

・初心者には海外不動産投資のハードルが高いのでは?

・海外不動産投資をする理由やメリットは?

・海外不動産投資にはどんなリスクがあるの?

 

日本人が海外不動産を購入・運用・売却するというのはリスクが高く難しいと考えられることも多いですが、近年では海外不動産投資に精通した不動産会社や金融機関が増えてきています。

 

初心者でも日本にいながら世界中の不動産に投資をすることができるため、リスクの分散とポートフォリオの拡充を図るために海外不動産投資を検討するのも合理的な選択といえます。

 

本記事は「海外不動産投資初級編」の記事群の2本目です。全6本の記事をお読みいただくことで、初心者が抱える海外不動産投資をするうえでの疑問や不安を解消することができるでしょう。

 

初心者でも海外不動産投資はできるということをご理解いただき、資産形成に役立てていただければ幸いです。

 

初心者でも大丈夫!海外不動産投資のメリット4つ

 

初心者が海外不動産投資をするメリットは以下の4つです。

 

■資産・通貨の分散保有ができる

■経済成長によるキャピタルゲインが狙える

■人口増加による安定的な住宅ニーズがある

■自己使用の物件としても活用できる

 

 

■資産・通貨の分散保有ができる

 

「卵は一つのカゴに盛るな」という投資格言にもあるように、投資の原則は分散投資です。特定の資産だけに集中して投資をするよりも、多種多様な資産に分散して投資を行うことでリスクを分散させた方がポートフォリオの安全性を高めることができます。

 

海外不動産という資産を持つことによって、以下2つの点において分散投資をすることができます。

 

・資産種別の分散

・保有通貨の分散

 

資産種別を分散することで、株価や債券価格が暴落した場合のポートフォリオ全体へのダメージを軽減させる効果が期待できます。リスクオフの相場局面においては、株式や債券に集まっていたマネーが現物資産の一つである不動産に流入して価格を下支えしてくれることがあり得るためです。

 

既に国内不動産を保有している方は、その一部を海外不動産に回してみるのも分散投資の観点からは合理的な選択といえるでしょう。保有不動産を国内と海外に分散させることで、資産種別を変えずに資産の分散(国内不動産と海外不動産)・通貨の分散(日本円と外貨)という2種類の分散効果を一度に得られるためです。

 

海外不動産を保有するにあたっては、その国の通貨(アメリカ不動産の場合はアメリカドル、イギリス不動産の場合はポンド等)も保有することになります。

 

保有通貨を分散することで、通貨安のリスクを軽減させる効果が期待できます。例えば、円安が進行すると円で保有している資産(日本株や国内不動産等)の価値も下がりますが、円安の反動で外貨の価値が相対的に上昇し、外貨で保有している資産(外国株や海外不動産等)の価値も上昇するためです。

 

リスクを分散した資産運用ができるという点は、特に初心者の方にとって大きな安心材料となるでしょう。

 

 

■経済成長によるキャピタルゲインが狙える

 

北米や東南アジアの諸国では今後もインフレやGDPの成長が期待できるでしょう。経済成長が加速することで国外から人やマネーが集まり、不動産価格の上昇要因となり得るためです。

 

1980年からの40年余りで、名目GDPがタイでは23.5倍以上、アメリカでは約8倍に伸びており、いずれにおいても2025年までの予測値では引き続き上昇することが見込まれています。

 

経済成長によって不動産価格の上昇がもたらされ、キャピタルゲイン(売却益)を狙える余地が多くあるという点は、海外不動産特有の大きなメリットといえるでしょう。

 

 

■人口増加による安定的な住宅ニーズがある

 

人口減少が確実視されている日本とは異なり、海外では人口増加が今後も進むエリアが数多くあります。

 

東南アジアではフィリピン、マレーシア、タイなどにおいて人口ボーナス期(生産年齢人口(15~64歳)に対する従属人口(14歳以下の年少人口と65歳以上の老年人口の合計)の比率が低下し、経済成長を促される状態)が数十年先まで継続することが予測されています。アメリカでも、人口ボーナス期は終了したものの人口は今後も増加が続くと予測されています。

 

全世界の人口ランキングでは上位5カ国中、4カ国がアジアの国々であり、東南アジアおよび東アジアではインド・インドネシア・パキスタンがランクインしています。上記5カ国の中で人口増加率が最も高いのはパキスタンで、パキスタンの人口増加は今後世界的に注目すべき規模になりそうです。

 

人口が増加することで住宅ニーズが安定的に保たれることが予測されるため、海外では不動産の購買需要・賃貸需要が下支えされると考えることができるでしょう。

 

 

■自己使用の物件としても活用できる

 

海外不動産を保有することによって資産運用上のメリットのみならず、自己使用の物件として活用できるという生活上の実利も享受できます。

 

将来的な値上がりを期待しながら、海外の別荘として生活拠点にしたりお子様が留学する際のホームステイ先にしたりするという使い方もできるということです。

 

不動産は土地と建物という実物資産としての側面も併せ持っているため、有価証券(株式や債券等)にはないメリットも享受できます。

 

海外に資産を持つなら不動産がおすすめの理由2つ

 

海外に資産を持つにあたり、株式や債券といった選択肢もある中で不動産が特におすすめの理由は以下の2つです。

 

■現金一括購入以外の方法でも投資できる

■安定的な長期投資を行いやすい

 

自己資金が少ない状態でも始めることができ、長期目線で安定的な資産形成をしやすいという点で初心者でも十分に取り組める投資といえます。

 

 

現金一括購入以外の方法でも投資できる

 

従来、海外不動産投資は現金一括でしか行えないと思われがちでしたが、近年では海外不動産投資に対して融資をする金融機関が増えてきています。

 

現在は様々な資産を担保にして融資を受けることで、現金一括購入以外の方法でも海外不動産に投資をすることが可能です。

 

保有中の資産を売却せずに資産規模の拡大を図りたい方や自己資金が少ない状態から海外不動産投資を始めたい方は検討する価値のある資金調達方法といえます。

 

融資を受ける際に担保として提供できる資産には以下のようなものが挙げられます。

 

・現預金

・有価証券(株式や債券)

・国内不動産

・海外不動産

 

資産を担保に融資を受けて海外不動産投資をする方法については、以下のリンクより「海外不動産投資でローンを組む方法5選!」の連載記事をご参照ください。

 

①現金一括で購入または現金を担保に融資を受ける

②株や債券を担保にする

③国内不動産を担保にする

④海外不動産を担保にする(国内金融機関編)

⑤海外不動産を担保にする(海外金融機関編)

 

 

安定的な長期投資を行いやすい

 

アメリカ、ロンドン、フランス、香港の不動産価格は1990年代から長期的に概ね右肩上がりで安定推移しています。

 

アメリカ同時多発テロ(2001年)、リーマンショック(2008年)、コロナショック(2020年)といった世界経済を揺るがす大きなネガティブイベントが発生しても、アメリカやヨーロッパの不動産は株式や債券ほどの大きな暴落をせずに長期的に価値を高めているということです。

 

上掲のような世界的な経済ショックの発生時には企業の倒産等によって株式や債券は大暴落に見舞われ、巨額の損失を出した投資家が世界中に数多くいるでしょう。

 

経済ショックの中でも価格が比較的安定しているアメリカやヨーロッパの不動産は、長期的に保有する資産に適していると評価できます。長期的に価格が右肩上がりで安定推移しているということは、浮き沈みする経済の波の中でも売却益を狙っていきやすい安定資産といえるためです。

 

 

まとめ

海外不動産は投資をするうえでの前提となるマーケット環境が日本とは異なり、人口増加と経済成長の恩恵を受けやすいエリアが数多く存在します。分散投資によるリスク軽減を図りながら、成長余力のあるマーケットに投資ができるのは海外不動産投資の大きなメリットでしょう。

 

海外不動産投資は融資を活用することで初心者であっても少ない自己資金から始めることができるうえ、株式や債券よりも経済ショックへの耐性があると考えられることから、安定的な長期投資をすることも十分に可能です。

 

ご自身の資産状況や投資の目的等を勘案して、どのような方法で資産形成をするのが最も合理的かをプロの意見も聞きながら客観的に判断するのが、海外不動産投資を成功に導く近道になるかもしれません。

 

なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等については、お気軽にお問い合わせください。