日本不動産に投資する5つのメリット

日本不動産に投資する5つのメリット

 

不動産投資をする対象となるエリアとして、タイやマレーシアなどの新興国、アメリカやヨーロッパなどの先進国、ドバイなどのタックスヘイブンと多岐に渡り、それぞれ成長性や安定性、節税効果等の異なったメリットがあります。

 

世界各国に広がる不動産マーケットの中で、日本不動産にはどのような特徴と投資メリットがあるのでしょうか。本記事では、日本不動産を取り巻く環境について述べたうえで、日本不動産に投資するメリットを5つ解説します。

 

 

【目次】

 

1-日本不動産を取り巻く環境

┗1-1海外投資家の動向

┗1-2不動産価格・利回り

┗1-3人口推移

┗1-4金利

2-日本不動産に投資する5つのメリット

┗2-1低金利で融資を受けられる

┗2-2通貨(円)の信頼性が高い

┗2-3価格の安定性

┗2-4都心部においては人口減少が緩やか

┗2-5外国人を対象とした規制がない

3-まとめ

 

 

日本不動産を取り巻く環境

 

日本不動産を取り巻く環境について、不動産投資のパフォーマンスに影響を与え得る4つの観点から解説します。

 

■海外投資家の動向

■不動産価格・利回り

■人口推移

■金利

 

 

■海外投資家の動向

 

不動産サービス大手のジョーンズラングラサール(JLL)が2020年12月に発表したデータによると、2020年1〜9月の東京圏への商業用不動産(オフィス、リテール、インダストリアル、ホテル、複合用途、住宅、その他)への投資額が194億ドル(約2兆円)で世界首位となり、2021年も堅調を維持する見通しであるとのことです。

 

2020年1〜9月の日本の不動産マーケットにおける海外投資家比率は38%で、日本のオフィスやホテル、物流施設、住宅などにおいて高い成長性や安定的な収益性を見込んだ海外投資家からのマネーが日本の不動産マーケットに多く流入しているといえます。

 

 

不動産価格・利回り

 

不動産価格と利回りについて、以下3種類の物件種別ごとに2021年4月発表のデータに基づいて解説します。

 

・一棟アパート

一棟アパートの平均価格は、2021年1〜3月の時点で6,198万円、平均利回りは9.34%です。2012年時点の平均価格が5,000万円台中盤、平均利回りが11%超であったことからすると、平均価格は横ばいないし微増、平均利回りは横ばいないし微減と評価できるでしょう。

 

・一棟マンション

一棟マンションの平均価格は、2021年1〜3月の時点で17,113万円、平均利回りは8.08%です。

平均価格は2012年から2016年にかけて上昇を続け、2016年をピークに2021年まで下落傾向にあり、平均利回りは2012年から2016年にかけて下落を続け、2016年に底を打って微増傾向にあります。

 

・区分マンション

区分マンションの平均価格は、2021年1〜3月の時点で1,723万円、平均利回りは6.94%です。2012年時点で800万円前後であった平均価格は2021年まで上昇を続け、過去最高を記録しています。

平均価格と反比例する形で平均利回りは2012年時点の13%弱から下落を続け、過去最低を記録しています。

 

 

人口推移

 

総務省統計局が2021年4月に発表した人口推計によれば、日本の総人口は1億2,541万人で、2000年から下落を続けています。

国立社会保障・人口問題研究所が2017年に発表した「日本の将来推計人口」によれば、日本の総人口は2049年に1億人を割り、2065年には8,213万人にまで減少するという推計もあります。

 

金利

 

日本では2016年からマイナス金利政策が施行されており、政策金利は同年から2021年まで-0.1%が続いています。

マイナス金利政策の影響を受けて、日本の各金融機関は個人や企業に対して積極的に融資をする必要に迫られたため、融資時の金利が低くなりました。

 

 

日本不動産に投資する5つのメリット

 

数ある先進国の中でも、日本は国内外の投資家にとって不動産投資をしやすいマーケットといえるでしょう。海外投資家が日本不動産に投資するメリットは以下の5つです。

 

■低金利で融資を受けられる

■通貨(円)の信用性が高い

■価格の安定性

■都心部においては人口減少が緩やか

■外国人を対象とした規制がない

 

 

■低金利で融資を受けられる

 

2016年から施行されたマイナス金利政策によって、日本の各金融機関は個人や企業に対して積極的に融資をする必要に迫られているため、低金利で融資を受けられる可能性が高いでしょう。

 

住宅金融支援機構のデータによれば、賃貸住宅融資金利は2006年以降低下を続けており、同年において3%台だった金利は2021年時点で1%台となっています。

融資時の金利は不動産投資のパフォーマンスに大きな影響をもたらし得る重要な要素の一つであるため、低金利で融資を受けられる可能性がある日本の不動産マーケットには魅力があるといえるでしょう。

 

 

通貨(円)の信用性が高い

 

日本の不動産に投資をする場合、不動産と同時に日本円を保有することになるため、日本円の信用性は海外投資家にとって看過できないチェックポイントの一つです。

信用性の低い通貨は外貨に対しての価値(為替レート)が下落し、為替差損を生むリスクがあるため、長期的な保有には向かないことが多いといえます。

 

各国の中央銀行相互間における決済を行う国際決済銀行(BIS)のデータによれば、日本円はアメリカドル・ユーロに次いで世界で3番目に多く流通している通貨であり、世界的に信用性が高い通貨の一つと評価できるでしょう。

 

 

価格の安定性

 

日本の不動産価格について、土地価格とマンション価格(新築・中古)に分けて説明します。

 

・土地価格(東京圏)

東京圏の土地価格は、1980年代のバブル期の極端な高騰に次ぐ1990年代初めのバブル崩壊による急落以降は安定を取り戻しています。2008年に発生したリーマンショックの際に一時的に下落したものの、それ以外の時期は概ね安定的な推移を続けています。

 

・マンション価格(新築・中古)

首都圏のマンション価格は新築・中古ともに土地価格と同様バブル崩壊時に大きく下落し、そのまま1990年代は低調に推移しました。

2000年代以降は一転して安定的な上昇を続けており、リーマンショックの影響もさほどありませんでした。

 

日本の不動産価格はバブル期の極端な値を除けば、世界的な経済ショックがあった中でも安定的に推移しており、長期的な安定資産といえるでしょう。

 

 

都心部においては人口減少が緩やか

 

日本全体というマクロな視点では、日本の人口は2021年時点で既にピークアウトに達して下落を続けると推計されていますが、東京都23区においては2030年まで人口が増加すると推計されています。

 

東京都23区における2030年以降の人口減少は2060年までの30年間の累計で約14.2%であることから、日本全国の減少ペース(同30年間で25%超)と比較すると緩やかであるといえるでしょう。

 

 

外国人を対象とした規制がない

 

シンガポールやベトナムなど一部の国においては、自国の国民以外が不動産を取得することに対して規制をかけていることがあります。不動産投資のマーケットとして魅力があったとしても、海外投資家に対して寛容ではない国もあるということです。

 

日本においては海外投資家による不動産の取得に関する規制がなく、海外投資家であっても日本人と同様の条件下で不動産投資をすることができます。

 

 

まとめ

 

 

日本不動産は安全資産であるうえ、低金利で融資を受けて投資ができるため、長期的にリスクを抑えた投資に適した資産といえるでしょう。

実際に日本の不動産マーケットには長期的な安全資産を求める海外投資家からのマネーが流入しており、海外投資家にとっても魅力的なマーケットの一つです。

 

なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。

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