前回のPart①では、新型コロナウイルス、東ヨーロッパ情勢、歴史的な円安によって大きな影響を受けている日本社会について解説し、日本円資産の目減りから逃れるために、とにかく少しでも早くアウトバウンド投資を始めることの必要性を説きました。
まだPart①をご覧になっていない方はこちら
そこで今回のPart②では、実際にアウトバウンド投資を始める上でおすすめの国をご紹介します。単に、海外であればどこでも良いというわけではございません。今後も成長性が見込める国で、高い効果が望める投資手法を実践すべきです。また、国だけではなく詳細なエリアまで併せてご紹介します。ぜひ最後までご覧いただいた後に、気になるエリアについてお問合せください。
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これからアウトバウンド投資を始めるにあたっておすすめな国は、ズバリ「アメリカ」です。
ここでは、アメリカがおすすめである理由を3つご紹介します。
1つ目は、今後も人口増加が見込まれる点です。
新型コロナウイルスによって死亡者数が増えてはいるものの、人口増加率は今もなおプラスの状態が続いており、主要5カ国(アメリカ・フランス・イギリス・ドイツ・日本)の中では唯一、今後も人口増加が続くとされています。
参考:国土交通省
人口増加は、不動産投資の成功を左右する重要な指標です。人口が増加すると、住宅の数は足りなくなっていきます。つまり、不動産の賃貸需要も増加していくことが予想できるため、結果的に賃料や売却価格の高騰へと繋がっていきます。
2つ目は、中古不動産市場が活発であることです。ここは日本と非常に大きく異なる点です。日本では新築物件が好まれる傾向にあるため、中古物件の価値は急激に下落します。従って、不動産投資における出口、つまり売却時には物件価格が値下がりしてしまっていることが少なくありません。一方アメリカにおいては、中古住宅販売価格は年々上昇傾向にあります。
参考:National Association of REALTORS「Median Home Price」
アメリカは日本と比較して、新しく建物を建築する際の基準が非常に厳しく新築物件が建築されにくいことが特徴であり、中古住宅の需要は常に高い状態です。築50年〜80年の物件も多く流通しています。中には築120年にも上る物件もありますが、丁寧にリノベーションを行っていれば買い手を見つけることは十分可能です。中古不動産でも需要が高く売却しやすい点は、アメリカの大きな魅力です。
Part①の記事でも解説したように、このご時世で資産を構築していくためには、分散投資が欠かせません。アメリカで不動産を購入して家賃収入を得ることができれば、世界の基軸通貨であるドルで資産形成を行うことが可能です。ドルは圧倒的な流通量や流動性の高さを誇ります。世界各国の取引通貨としても利用されることから、信頼度や信用度も非常に高いです。円安のリスクヘッジとしても、ドルを稼ぐことはおすすめです。
アメリカには非常に魅力があることがわかりました。しかし、アメリカの土地は非常に広大であり、州によっても特徴が異なります。そこで、アメリカの中でも、特にアウトバウンド投資先としておすすめなエリアを3つご紹介します。
一つ目は、フロリダ州です。全米で人口第3位を誇る巨大な州です。大学が多いため、世界中の学生の留学先としても人気を集めています。ディズニーリゾートやマイアミビーチに代表されるように、一見するとリゾート地の印象が強いかもしれません。しかし、全米第4位の経済規模を誇ることも忘れてはいけません。パナマ運河が近いがゆえに海運業や物流業が盛んで、パナソニックをはじめとした多くの日系企業も進出しています。現在、フロリダ州のオーランドとマイアミを繋ぐ高速鉄道網計画も進んでおり、無事に開通すれば周辺エリアのさらなら価値向上が期待できるでしょう。また、フロリダ州では、ここ数年間においてニューヨーク州からの移住増加が目立つようになってきました。理由はテレワークの推進です。ニューヨーク市の約8割の企業が今後もテレワークを活用するという調査結果(日本貿易新興機構(ジェトロ))も出ていることから、今後もフロリダ州の住宅の需要がますます増加していくことが予想されます。フロリダ州は、所得税を徴収しない(州税のみかからず、連邦税は徴収)州として有名で、裕福な方のリタイア先としても人気を集めています。まずは、アウトバウンド投資を目的として不動産を購入し、将来的にはセカンドハウスとしてご自身で住むという選択肢もおすすめです。
参考:日本貿易新興機構(ジェトロ)「ニューヨーク市の約8割の企業、今後もハイブリッド体制の働き方を継続、米非営利組織調査」
日本から直行便で約12時間、世界経済の中心地として知られるNYCです。コアロジックというアメリカの情報サービス会社は、金利引き上げが続く状況であっても、NYCで今後不動産価格が下落する確率は5段階の評価のうち「Low(低い)」という調査結果を発表しました。
参照:コアロジック社「The odds of regional home price dropping over the coming year(今後住宅価格が下落する確率)」
この結果からも、NYCの資産価値の底堅さがうかがえます。また、NYCは賃貸需要も常に高い状態にあります。NYCの中心部マンハッタンにおいて、2022年6月における平均賃料は$5,000を突破しました。元々所得の高い層が集まっていることもありますが、金利の上昇によって、住宅の購入を検討していた方々が賃貸物件に流れ込んでいることが一つの要因であると想定されます。また、世界中の富裕層がNYCに集まるため、売買需要・賃貸需要ともに安定しており、購入後も安心して運用していくことが可能な魅力的な投資先です。弊社アイ・インターナショナルには、NYC在住歴20年、ブルックリンにコンドミニアムを所有し、今はリーシングを行って毎月賃料収入を得ている社員がおります。確かに、他エリアと比較しても購入価格は高いので利回りは決して高くないでしょう。それでも世界トップクラスの賃料です。投資だけではなく移住やセカンドハウスとしても「世界一の資産価値を誇るNYCの不動産を持ちたい」という憧れを抱いている方は、ぜひこの機会に、他には無い豊富な知識や経験も持ったスタッフに、物件選びを任せてみませんか?
グアムは、日本から飛行機で約3時間30分でアクセス可能で時差も1時間しかないことから、「日本から最も近いアメリカ」と言われています。日本人にとっても、非常に馴染み深いエリアではないでしょうか。
グアムで不動産投資を始めるにあたって、知っておきたいのがミリタリープランです。ミリタリープランは、軍関係者をターゲットにして不動産を賃貸し、安定した家賃収入を得る投資方法です。グアムは、なんと全人口の14%が軍の関係者であることをご存じでしょうか。グアムは産業が盛んであると言えるエリアではないので、観光地としての価値が薄れると発展しないと思われがちですが、一方で軍関係の施設は今後さらに拡大していくことが予定されています。従って、グアムの軍関係者はより増加し、ますます賃貸需要が高まっていくことが期待できるのです。また、軍関係者をターゲットにすることのメリットはもう一つあります。それは、軍関係者が住む住居の家賃は、原則アメリカ国防省(通称ペンタゴン)によって支払われることです。ペンタゴンのグアムでの家賃補助は、最低$2,450と世界中にあるアメリカ軍の基地の中でもトップクラスの金額です。それだけアメリカ政府やペンタゴンがグアムに力を入れていることを意味します。これにより、居住者の経済状況に左右されにくいこと、家賃滞納のリスクを最小限に留められることは大きなメリットです。
今回は、アウトバウンド投資を始める上でおすすめなアメリカと、そのエリアについて解説しました。アメリカドルは、世界の基軸通貨ということだけあって信頼性と安全性はどの通貨にも負けません。アメリカでアウトバウンド投資を始めることで、ドルで資産形成ができる点は非常に魅力的です。
また、同じアメリカ内でもエリアによって特徴が異なります。複数のエリアで比較検討して、どのエリアでアウトバウンド投資を始めるか決定しましょう。
今もなお、刻一刻と日本円資産の価値は減少しています。少しでも早く、資産を守るための行動を起こしてください。
弊社アイ・インターナショナルでは、お客様のためにデメリットもしっかりお伝えしつつ、お客様のニーズに合わせた幅広い海外不動産の投資プランをご用意しております。ぜひ一度ご相談ください。
なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等については、お気軽にお問い合わせください。