オリンピック後も都心のマンションが値上がりを続ける3つの理由

東京オリンピックが閉幕した2021年の都心における不動産投資マーケットについて、以下のような不安を抱く投資家は少なくないでしょう。

 

・都心のマンションはオリンピック後に値下がりするのではないか

・オリンピック前後の不動産投資マーケットは実際にどうなっているのか

・オリンピック後に都心のマンションに投資するのは危険ではないか

 

オリンピックの閉幕のみならず、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、オリンピック後の日本の景気後退や不動産価格の下落を懸念するのは当然といえます。

 

本記事では、オリンピック前後の都心における不動産投資マーケットの状況に関するデータを用いて、オリンピック後も都心のマンションが値上がりを続けるといえる理由を3つ解説します。

 

 

【目次】

 

1-オリンピック後も都心のマンションが値上がりを続ける3つの理由

┗1-1 2021年以降も価格が右肩上がり

┗1-2緩和マネーが世界中から都心の不動産に流入している

┗1-3取引件数がコロナ前水準を上回っている

2-まとめ

 

オリンピック後も都心のマンションが値上がりを続ける3つの理由

 

オリンピック後も都心のマンションが値上がりを続けるといえる理由は以下の3つです。

 

■2021年以降も価格が右肩上がり

■緩和マネーが世界中から都心の不動産に流入している

■取引件数がコロナ前水準を上回っている

 

オリンピック前後の都心におけるマンション価格の推移、世界的なマネーの動き、不動産取引の活況さという3つの視点から分析をしていきます。

 

 

2021年以降も価格が右肩上がり

 

株式会社東京カンテイが2021年8月24日に発表したデータによれば、2021年5〜7月に集計した全国主要都市の中古マンション価格(70㎡あたり)および前年同月比の平均値は以下の表の通りです。

 

東京23区 横浜市 さいたま市 千葉市 大阪市 神戸市 名古屋市
6,338 3,401 3,016 2,079 3,616 2,269 2,476
11.3% 9.6% 11.3% 6.7% 5.6% 1.9% 5.4%

※上段が中古マンション価格(円/70㎡)、下段が前年同月比(%)

 

全国主要都市において前年同月比で最も価格上昇が見られたのは東京23区のマンションであり、オリンピックの前後1年間で比較をすると価格が10%以上も上昇しています。

 

オリンピックとマンション価格の推移に関連性があるとすると、オリンピックの開催延期が確定し開催自体も危ぶまれた2020年3月頃から、投資家たちの失望や利益確定の売り圧力によって都心部を中心にマンション価格の下落が続いても不思議ではないでしょう。

 

実際に2020年3月以降のマンション価格の推移を見てみると、以下グラフのように全国的に概ね右肩上がりの上昇が続いています(赤い点線箇所)。

 

※株式会社東京カンテイ「三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格月別推移」より

 

2020年以降も全国的にマンション価格の上昇が続いていることから、オリンピックの閉幕はマンション価格にネガティブな影響を与えていないと考えられるでしょう。

 

株式会社東京カンテイのデータを基に、東京23区の各エリアにおけるより詳細な価格推移を見てみましょう。東京23区を3つのエリアに分け、2021年5〜7月の70㎡あたりの中古マンション価格および前年同月比の平均値を測定すると以下の表の通りになります。

 

都心6区 城南・城西6区 城北・城東11区
価格(円/70㎡) 9,151 6,053 4,685
前年同月比(%) 9.5% 9.9% 9.5%

※上段が中古マンション価格(円/70㎡)、下段が前年同月比(%)

※都心6区は中央区・千代田区・港区・新宿区・渋谷区・文京区、城南・城西6区は品川区・目黒区・大田区・世田谷区・中野区・杉並区、城北・城東11区はそれ以外の区

 

東京23区内においては、上掲表の3エリアの中で前年同月比に大きな差はありませんが、都心6区のマンションが圧倒的に最も高い資産価値を維持して価格上昇を続けていることがわかります。

 

東京23区全体および都心6区のいずれにおいても、オリンピックの閉幕によるネガティブ影響を受けずに右肩上がりの価格推移をしていることから、今後も価格上昇が続いていく可能性は大いにあるといえるでしょう。

 

 

緩和マネーが世界中から都心の不動産に流入している

 

新型コロナウイルスの感染拡大によって世界的な経済停滞および景気悪化が広がり、日本、アメリカ、ヨーロッパなどにおいて大規模な金融緩和が行われました。

 

2021年7月の日経新聞の記事によれば、世界的な大規模金融緩和によって市場に供給された余剰マネーが、日本の都心物件に流入しているとのことです。

 

2021年5月にアメリカ大手証券会社のゴールドマンサックスが日本での不動産投資の規模を倍増させ、2,500億円規模とするという発表もありました。

 

日本の都心物件は安定した利回りが見込めるうえに世界的な価格水準で比較すると割安であるため、海外投資家から優良な投資先であると認識されているようです。

 

実際に1㎡あたりの単価で比較をすると、東京の不動産価格は香港、ロンドン、ニューヨークといった世界的な大都市よりも割安であることがわかります(以下の表参照)。

 

都市名 東京 香港 ロンドン ニューヨーク
$/㎡ 16,322 28,570 26,262 17,191
対東京比 175% 161% 105%

※World’s most expensive cities(Global Property Guide)より

 

日本では海外投資家が不動産を購入・保有するにあたっての規制がないため、海外投資家の参入障壁が低いオープンな投資マーケットであるという点も、世界中のマネーが都心の不動産に流入している理由の一つでしょう。

 

都心の不動産には国内外から広く巨額のマネーが集まっているため、

 

 

取引件数がコロナ前水準を上回っている

 

オリンピック前後における不動産投資マーケットの活況さを測るため、東京23区における取引件数(売買が成立した件数)を分析してみましょう。

 

レインズが発表する「月例マーケットウォッチ」のデータによれば、2019年から2021年における東京23区の中古マンション取引件数の月間平均値は以下の表の通りです。

 

2019年 2020年 2021年※
取引件数(件/月) 1,354 1,257 1,438

※2021年は1〜7月の平均値

 

コロナ禍に初めて直面した2020年の取引件数は対前年比で減少しましたが、2021年には2019年のコロナ前水準を上回るレベルにまで回復しています。

 

都心のマンション価格が上昇している、世界中のマネーが都心の不動産に流入しているという要素も含めて考察すると、2021年における取引件数の増加は、売りの需要よりも買いの需要に起因するものであるといえるでしょう。

 

取引件数の増加と価格下落が同時に起こっているのであれば、取引件数の増加は物件を保有している投資家たちの投げ売りや売り急ぎに起因するものである可能性が高いためです。2021年の東京23区では、取引件数の増加と並行して価格上昇も起こっていることから、買いの需要に活発化による取引件数の増加であると推測できます。

 

買いの需要が多いということは国内外の投資家の購買意欲が高く需要が旺盛であるということであるため、オリンピックの閉幕後も引き続き都心マンションの投資マーケットは活況を呈し、価格上昇が続くことが見込まれるでしょう。

 

都心のマンションは需要が厚いため流動性が高く、優良物件はマーケットに出回る前に取引されるということが往々にしてあり得ます。一般の個人投資家が良質な情報をいち早く得るためには、都心の物件情報を熟知した不動産会社をパートナーとすることが重要です。

 

まとめ

 

マーケットのデータから、都心のマンションは2021年に入ってからも価格上昇を続けていることに加え、国内外のマネー流入による厚い購買需要に下支えされている状況にあるといえます。

 

オリンピック閉幕後も都心の不動産投資マーケットには、安定的な利回りを得ながら価格上昇のトレンドに乗る絶好のチャンスが続いていると評価できるでしょう。

 

なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等については、お気軽にお問い合わせください。

 

弊社は日本の都心不動産の取り扱いに特化しており、最新の良質な情報を取り揃えてお客様をお待ちしております。国内外を問わず、都心部の不動産への投資をお考えの方は是非一度弊社にご相談ください。

 

 

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