5つの観点からエリア別比較!日本で不動産投資をするならどこ?

初めて日本不動産に投資をする場合、以下のような疑問を持つ投資家も少なくないでしょう。

・どのエリアに投資をすればいいか?

・投資エリアはどのような観点で比較すればいいか?

本記事では、日本不動産の特徴、東京以外の有望な投資エリアについて5つの観点から比較します。

 

【目次】

 

1-5つの観点からエリア別比較!日本で不動産投資をするならどこ?

┗1-1平均価格でエリア別比較

┗1-2平均利回りでエリア別比較

┗1-3空室率でエリア別比較

┗1-4人口指数でエリア別比較

┗1-5取引件数でエリア別比較

2-不動産投資の目的に応じて投資エリアを決めよう

┗2-1長期保有

┗2-2高利回り・ハイキャッシュフロー

┗2-3短期中期的な売買

3-まとめ

 

5つの観点からエリア別比較!日本で不動産投資をするならどこ?

 

日本不動産への投資にあたっては、エリア選びが非常に重要といえます。

どのエリアに投資するかによって、投資方針や狙うキャッシュポイントといった投資の根幹となる部分が変わってくるためです。

日本の主要都市である東京・大阪・名古屋(愛知県)・札幌(北海道)・福岡の5エリアについて、以下5つの観点からエリア別に比較していきます。

 

■平均価格でエリア別比較

■平均利回りでエリア別比較

■空室率でエリア別比較

■人口指数でエリア別比較

■取引件数でエリア別比較

 

平均価格でエリア別比較

2021年1月から3月における物件種別ごとの平均価格は以下の表の通りです(不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家 (けんびや)より引用)。

都市名 東京23区 大阪市 名古屋市 札幌市 福岡市
平均価格
(万円)
区分マンション 2,144 1,464 1,291 673 1,055
一棟アパート 10,060 5,792 6,940 4,599 5,399
一棟マンション 21,653 15,382 18,230 13,027 20,916v

 

物件の平均価格は、以下の2点に影響する項目です。

・物件の購入しやすさ

・分散投資のしやすさ

 

物件が安いほど購入するハードルが低くなるため購入しやすくなり、同じ資金でも分散投資ができる物件数が多くなるということです。

同じ物件種別で比較をすると、平均価格が最も安い札幌市(青)と最も高い東京23区(赤)では2倍ないし3倍以上の価格差があります。

 

平均利回りでエリア別比較

2021年1月から3月における物件種別ごとの平均利回りは以下の表の通りです(不動産投資と収益物件の情報サイト 健美家 (けんびや)より引用)。

 

都市名 東京23区 大阪市 名古屋市 札幌市 福岡市
平均利回り
(%)
区分マンション 6.03 6.59 8.81 11.78 7.27
一棟アパート 6.70 9.38 7.45 10.45 7.54
一棟マンション 6.28 8.45 8.01 8.70 6.89

 

物件の平均利回りは、物件の収益性に影響する項目です。

同じ物件種別で比較をすると、平均利回りが最も低い東京23区(青)と最も高い札幌市(赤)では2.5%弱ないし5.75%の差があります。

 

空室率でエリア別比較

2021年6月時点における各エリアの空室率は以下の表の通りです(LIFULL HOME’S「見える!賃貸経営」より引用)。

都市名 東京都 大阪府 愛知県 北海道 福岡県
空室率(%) 14.5 20.1 16.1 20.8 18.9

 

空室率が高いということは、賃料収入が途絶える期間が長いということであるため、空室率は賃貸経営のパフォーマンスに影響する項目です。

 

大阪府・北海道・福岡県においては約5件に1件、愛知県においては約6件に1件、東京都においては約7件に1件が空室ということになります。

 

人口指数でエリア別比較

2015年の人口を100とする各エリアの人口指数(2018年推計)は、2030年および2045年の時点でそれぞれ以下の表の通りです(国立社会保障・人口問題研究所「総人口および指数(平成27(2015)年=100とした場合)」より引用)。

都市名 東京23区 大阪市 名古屋市 札幌市 福岡市
指数 2030年 104.9 97.3 99.7 100.4 108.4
2045年 104.6 89.6 94.7 92.5 107.5

 

人口指数に基づく推移予測は今後の賃貸需要の旺盛さを測る指標になるため、当該エリアの物件が長期保有に適するか否かを判断する基準の一つです。

 

東京23区・福岡市では中長期的に人口が増えることが見込まれ、大阪市・名古屋市・札幌市では減少が見込まれています。

特に大阪市においては全体で10%以上も減少が見込まれており、2045年時点で人口指数が約半分になっているエリア(大阪市西成区)もあるため、同じ市内においてもエリア選びが重要といえそうです。

 

取引件数でエリア別比較

2021年5月に発表された、各エリアにおける2020年度(2020年4月〜2021年3月)の中古マンション取引件数は以下の表の通りです(レインズ「月例速報Market Watch〔全国版〕より引用」)。

 

都市名 東京都 大阪府 愛知県 北海道 福岡県
取引件数(件) 19,137 8,587 4,394 2,665 3,586

 

取引件数が多いということは、当該エリア内の物件が活発に取引されているということであるため、物件の流動性が高いといえるでしょう。

流動性の高さは物件を売却する際の売却活動期間や換金性の高さに影響する項目です。

 

 

不動産投資の目的に応じて投資エリアを決めよう

 

どのエリアの不動産に投資をするかは、不動産投資をする目的によって決めるのが合理的でしょう。それぞれのエリアに異なった特徴があるため、目的から逆算して投資エリアを決める方が求める結果を得やすいためです。

 

以下3つのような不動産投資の目的の具体例に沿って、どのような判断基準でどのエリアに投資をするのが合理的かを考えてみましょう。

 

■長期保有

■高利回り・ハイキャッシュフロー

■短期中期的な売買

 

長期保有

長期保有を目的とする不動産投資においては、東京23区または福岡市に投資をするのが合理的な選択肢の一つでしょう。

長期保有が目的である場合、以下2つの判断基準が重要といえるためです。

 

・空室率が低い

・人口増加が見込まれる

 

長期的な賃貸経営においては空室リスクが最も大きなリスクの一つといえるため、将来に渡って空室リスクを抑えられるか否かが重要なポイントとなります。

 

高利回り・ハイキャッシュフロー

高利回り・ハイキャッシュフローを目的とする不動産投資においては、札幌市に投資をするのが合理的な選択肢の一つでしょう。

収益性の高さを求める場合、利回りやキャッシュフローを高めやすいエリアか否かが重要といえるためです。

平均利回りが高いエリアは空室率も高い場合が多い(札幌市も同様)ため、賃貸需要が旺盛なエリアおよび物件かを十分に検討する必要があるでしょう。

利回りが高くても、空室率が高ければ高利回り・ハイキャッシュフローというメリットを享受できず、結果として収益性が落ちてしまうこともあり得ます。

 

■短期中期的な売買

 

「安く仕入れて高く売る」というキャピタルゲイン(売却益)を狙って、数ヶ月や数年程度の短期中期的な売買を目的とする不動産投資においては、東京23区に投資をするのが合理的な選択肢の一つでしょう。

 

短期中期的な売買を目的とする場合、流動性が高く活発な売買がしやすいエリアか否かが重要といえるためです。

 

日本不動産の取引における税制上、保有期間が短い(譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年以下の場合)と不動産譲渡所得に対する税率が高くなるため、短期中期的な売買を行うと税金コストが嵩んで収益性が落ちる可能性があることも覚えておきましょう。

 

まとめ

 

日本には首都の東京のみならず、大阪、名古屋、札幌、福岡をはじめとする大都市、地方都市が多く存在します。

各都市において不動産投資をするうえで大きな意味を持つ特徴があるため、それらを理解してうえで不動産投資の目的から逆算して投資エリアを選ぶことが重要といえるでしょう。

 

なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。

より詳細な情報やノウハウ等についてはお気軽にお問い合わせください。

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